感想
お金があっても心が満たされていないと幸せと言えないけど、お金があるからこそ経験できることもある。そんな中で経験に投資する、お金を使うという考えを持っている自分にとって、自分の考えは間違っていないんだなと思わせてくれる本だった。
欲しいものがあっても、一番幸せな時は、ネットで検索して画像をみて、それを身につけたり、使っていたりする自分を想像する時だと思う。
一方で経験については、過去を振り返ってみても嫌な思い出はほんとど覚えていない。それは自分の記憶力が足りないだけかと思っていたけど、この本を読んで、人間は過去の記憶を美化しがちというのを知って納得した。家族旅行や厳しいテニスの練習、学生時代の思い出はどれも素敵な思い出である。しかも忘れることもないだろう。
ものに投資しても、減価償却という考え方はあるし、無くしてしまったり、壊れてしまう可能性がある。やっぱ経験に投資することは大切だと思う。
お金だけあっても、経験をする・実行に移す時間がなかったら、宝の持ち腐れになってしまう。お金を稼ぐことが大切だけど休みの日には、じっとしているのではなく、行動を起こすようにしていきたい。
あと、欲しいものをご褒美に設定して、希少性を高めるっていう考え方いいなって思った。ものを買うにしても、その買うまでの過程にストーリー性を持たせてあげることができたら、ものの価値が高まりそう!
幸福度を高めるお金の使い方5選
- 経験を買う
- ご褒美にする
- 時間を買う
- 先に支払って後で消費する
- 他人のために使う
幸せをお金で買う5つの原則
経験を買う
ものを買った幸福度は時間と共に下がるが、経験を買った時の幸福度は時間が経つと上がる。基本的に人間の脳の性質として、過去の記憶を美化しようという仕組みがある。経験は勝手に美化されるからこそ、経験に投資すべきである。経験はやった後悔よりもやらなかった後悔の方が残りやすい。
- 他人とのつながりが生まれる経験 人とのつながりを持つことで、オキシトシンが脳内で分泌される。
- 思い出話になりそうな経験 辛かった経験やハプニングは後ほど良い思い出になりやすい。輝かしい思い出として残る。
- 自分の理想像に関係する経験 なにかの目標を達成するためにドーパミンを活用したいなら、それを達成した時に得られる経験を先取りする。
- 滅多にないレアな体験 記憶に残る確率が高い。
ご褒美にする
目標を達成した時のご褒美を設定する。つまり、自分で自分を制限する。心理学では、「希少性の原理」と言われている。この方法は、効率よく幸福度を高めることができる。
時間を買う
自由な時間が増えると幸福度が高まりやすい。自由な時間を削りすぎて、収入をあげようとすると、幸福度の観点から見ると、遠回りかもしれない。
先に支払って後で消費する
人は実際に起こる前のワクワク感が一番幸福度が高い。一方、分割払いなどは支払いがずっと続くので、幸福度を下げやすい。
他人のために使う
精神的な部分が大きいが、例えば奢ってあげたり、人とのつながりがあるとオキシトシンが放出される。
科学的根拠があるとはどういうことか
統計的な結果に基づいたある程度再現性がある方法である。ある程度ということは、100%ではないので、情報を鵜呑みにせず、試すことが大切である。自分で一から考えるよりも打率の高い方法である。
書籍情報
- タイトル:幸せをお金で買う5つの授業
- 著者:エリザベス・ダン
- 出版社 : KADOKAWA
- 発売日 : 2014/2/22
- 新書 : 254ページ